ワイヤーママ2018年3月号に掲載されました.
Q.大人の歯がデコボコにはえてきました。このまま放っておいてもデコボコは治らないのでしょうか。
アゴも身長が伸びるように、成長するにつれて大きくなっていくので、そのままにしておいても、はえたすぐの頃よりは改善されることもありますが、大人の歯(永久歯)は、子供の歯(乳歯)よりも大きいので、そのままにしておいても改善されないことがほとんどです。
ではそのような場合、どのような治療になるかといいますと、デコボコの量が少なく、後ではえてくる永久歯の大きさもさほど大きくないと予測された場合は、取り外し式の装置等を使って拡大することもありますが、デコボコの量も多く、後ではえてくる永久歯も大きいと予測される場合は、すべての歯が永久歯にはえ変わるのを待って、抜歯をする場合もあります。また、アゴの拡大にも、アゴの成長に合わせた最適なタイミングがありますので、はえ変わりが進んだ状態ではあまり期待できない場合もあります。
私は、アゴの大きさにあった歯の数にしてあげる方が、顔貌も美しく、咬合も安定すると考えますので、その子のお顔の形や、歯と、アゴの大きさのバランスをみて、すぐに拡大していくのか、永久歯にはえ変わるまで待つかを判断します。やはり、治療期間は短い方がむし歯のリスクも少なく、料金や、お子さんへの負担も軽く済みますので、一時的にデコボコが気になるとは思いますが、その子にベストなタイミングで治療を開始するのが一番かと思います。
アゴの拡大や、抜歯についての考え方は、治療する先生によって様々なので、よくお話を聞いて、どのように治療していくか決められるとよいと思います。