ワイヤーママ2019年6月号にコラムが掲載されました。
前回までで永久歯列になるまでに注意すべき咬み合わせについて一通りお話できたと思います。
永久歯列になったら、そこからは仕上げの矯正治療に入ります。歯のデコボコ等はここで治していくことがほとんどです。ここから使用する装置は子どもの時よりも煩雑になることが多いので、日頃の歯磨きがとても大切になってきます。成人の場合、自分が治療をしたくてしている方が多いので、ほとんどの方が装置周り等、キレイに管理されています。一方で子どもの場合は、矯正治療の必要性や、矯正治療時の歯磨きの大切さをあまり理解しないまま治療を開始することが多いので、治療中にお口の環境を悪化させることが多々あります。「歯並びはキレイになったのに、むし歯がたくさんできて…」とならないためにも、お子さんを励ましながら一緒に治療を頑張っていただけたらと思います。
最近は、ママ達も矯正治療を始められる方が増えてきました。「治療中に妊娠したらどうしよう」と思って治療をためらわれている方も多いと思いますが、治療中に妊娠しても、麻酔を使う処置をしなければ治療は継続可能です。矯正治療で麻酔を使うのは抜歯くらいなので、治療の妨げになることはほとんどありません。また、出産前後1、2ヵ月治療を休憩して再開することも可能です。大人になっても矯正治療は十分可能ですし、歯並びや咬み合わせが整っていないと、加齢とともにお口の環境も悪化しやすい傾向にあります。忙しいママ達は、どうしても自分のことを後回しにしがちですが、悩んでいる方は、治療について検討してみてはいかがでしょうか。