ワイヤーママ2019年9月号にQ&Aが掲載されました。
子どもの歯育て相談室
子どもがむし歯もなく、きれいな歯並びになってほしいと思うのはママ達みんなの願いです。そのために、「日頃どんなことに注意していたらいいのかな?」「こんな時はどうしたらいいのかな?」といったお悩みや疑問にお答えします。
Q.6歳になる子どもが指しゃぶりをやめられません。「苦いマニキュア」など試したけどダメでした。対処法を教えて下さい。
3歳くらいまでの指しゃぶりは特に問題ありませんが、子どもの上あごの骨は軟らかいので、強い外力が持続的に加わると、上顎前突(出っ歯)になってしまいます。6歳でまだ指しゃぶりをしているとなると、上顎前突の形態になっている可能性があります。
指しゃぶりや、爪噛みといった癖は、子どもの心に何らかの不安があることを示しており、その不安に適応しようと、指しゃぶりや、爪噛みといった行為をします。したがって、私の場合、乳歯列期までは、できるだけ装置は使用せず、まずは指しゃぶりをしている子どもを受け入れ、指しゃぶりの原因となっている不安や悩みを改善するよう指導することが多いです。なぜならば、この時期は形態が変形しやすい一方で、指しゃぶりがなくなると形態も自然と改善されることが多いからです。しかし、上の前歯が萌え変わっても指しゃぶりが続いている場合、歪んでしまった形態は自然に改善することは難しく、形態を改善してあげないと、歯並びや顎の形態に悪影響を与えるため、形態を改善してあげます。形態が整ってくると、指も入りにくくなるので指しゃぶりは自然と改善されることが多いです。